3ヶ月の入院生活、いったい何してたの?
僕が病院に持参した物

3ヶ月間も何して過ごせばいいのかな?
とりあえず暇をつぶせる物は持って行こうかな?
僕にとって人生初の入院ということで、まずは病院の入院案内を参考に必要な物を揃えました。
- 衣類(日中用や就寝用の衣類)
- 下着
- コップ(プラスチック製)
- めがね(コンタクトレンズ不可)
- 洗面用具(歯ミガキセット・タオル)
- 入浴セット(ボディーソープ・シャンプー・リンス・バスタオル)
- 電気シェーバー(カミソリ不可)
- ティッシュ
- テレホンカード
- 上履き
次に暇つぶし出来るもの、金銭を管理する為の書類を準備しました。
【暇つぶし出来るもの】
- ポータブルCDプレイヤー
- ヘッドホン
- CD20枚ほど😅
- 本10冊位
※2019年当時スマホの持ち込みが不可でした😭病院によって違うと思います。
【書類関係】
- 傷病手当の申請用紙
- 免許証・保険証など身分証明書
- ボールペン・便箋
- 茶封筒(A4用紙が収まる大きめの物)
- 生命保険の保険証書
※便箋と茶封筒は、会社とのやり取り・生命保険・傷病手当の申請等とても重宝しました😄
CDや本の多さに看護師さんも呆れたんじゃないかと思います🤣
いよいよ入院🙁
病棟に案内されると、まずナースステーションで荷物を全てチェックされました😅
自殺や自傷行為を防ぐ為に、危険物の持ち込み検査だと思います。僕はベルトを回収されました。
その後病室へ案内されました。

はじめの1週間はこの部屋です。
室内にカメラが付いてます。見ていますから😇

わ・・・わかりました😨
個室にカメラがあって監視されるなんて・・・
これは離脱症状の状態と患者の精神状態をチェックする為だと思います。(僕の勝手な想像です😅)
ここで健康状態の悪い患者さんは、何日間か点滴をされるそうです。
その後僕の担当の看護師さんから1日の予定表と断酒プログラムの予定表を渡されました。

なーんだ。ずっと自由じゃないのね😑

※入浴日でない日は、希望者のみシャワー室が使えました。
※定期的な時間に看護師さんの見回り(深夜も)があり、状態を確認されました。
各項目の説明をしていきます😃
- 趣味の時間:作業療法室でそれぞれ好きな事を出来ました。
(例)マンガや本の貸し出し・革細工・塗り絵・テレビゲーム・楽器演奏・音楽鑑賞など - 講習:作業療法士・栄養士・ソーシャルワーカー・薬剤師、それぞれの分野で断酒の為になる話を聴くことが出来ました。
(例)ストレッチ・感情のコントロール法・食事や薬の知識・そもそもアルコール依存症ってどんな病気?について・「飲み会でお酒を勧められたらどう言う?討論会」など。 - 医師の講習:医師の視点からアルコール依存症や断酒に関する講習です。看護学生さんも参加されてました。
- 院内断酒会:断酒会の県支部の方々が20人位は毎回参加されていました。自分のアルコール依存症の体験談や今後の目標などを発表する場です。
- 内観療法:自分の身近な人(両親、配偶者、兄弟、同僚など)に対して、
1.世話になった事
2.世話をして返した事
3.迷惑をかけた事
この3点を子供の頃から遡って書き出していきました。
周囲の人からの愛情に感謝する事ができるようになり、情緒が安定する効果があるそうです。
- レグデクト:このお薬は、断酒補助薬です。脳に作用し、アルコール依存で高まっている神経活動を抑制することで「飲みたい」という飲酒欲求をおさえます。(毎食後)
- ユーロジン:不安や緊張感を和らげ、寝つきをよくし、眠りを持続させる薬です。(寝る前)
※病院から頂いた薬の説明より

アルコール依存症の入院仲間
カメラ付きの個室を僕は3日で脱出することが出来ました。
入院前の血液検査の結果が良好だった事と大きな離脱症状が出なかったからだと思います。
その後はカメラ無しの一般個室に移りました。(僕が入院した病棟は全個室でした)
僕は5人の入院仲間と断酒プログラムに参加しました。
Aさん・・・40代後半(男性)・2回目の入院
Bさん・・・40代後半(男性)・他の病院で内科手術を受けるまでの入院(複数回の入院)
Cさん・・・50代前半(男性)・やせ細りケガをしていた
Dさん・・・50代前半(男性)・体中がキズだらけで歩行も困難
Eさん・・・30代~40代(女性)・長期の入院中との事(違う病棟だった・複数回の入院)
Aさんは退院前で比較的元気そうでしたが、他の4人は重大な内臓疾患や外傷を負っていました。
どんな講習よりも、入院仲間の状態を目の当たりにした時が一番アルコール依存症の恐ろしさを実感できました。
全員がアルコール依存症なので、職場の人達には話せない事も安心して話すことが出来ました。
また仲間の体験談はとても勉強になりました。
仲間の体験談を聴く、または自分の体験を話す事は、断酒会でも同じです。(最高の治療です😀)
入院日~最初の1カ月間は外泊はもちろん、院内の敷地から出る事も認められませんでした😥
入院1ヶ月~退院まで
抗酒剤を処方された😐
入院生活が1ヶ月を過ぎると、院外への外出や外泊が認められるようになりました。
ほんの10分程度の散歩でも「外出・外泊申請書」に記入して許可が必要でした😅
外出から帰ってくると必ず飲酒検知機でのアルコールチェックとポケット等の身体検査をされました。
処方される薬もひとつ増えました😥
・ノックビン:二日酔いの原因となる物質が分解されるのを抑えて、少量のお酒でも悪酔いさせ、徐々に節酒や禁酒するのを助けるお薬です。(朝食後)
似たような薬にシアナマイドがあります。患者の状況などで使い分けられているのだと思います。
※ 病院から頂いた薬の説明より

外泊した時に立ち寄った飲食店では、さすがに飲みたくなりました😥
でもノックビンの怖さを聞いていたので飲みませんでした😃

入院生活の感想
最初の1ヶ月は生活環境の変化や、外出も出来ないストレスでツラかったです😭
でもプログラムではたくさんの事を学ぶ事が出来ました。
1ヶ月を過ぎると体の調子がとても良くなり (ぐっすり眠れる・お通じが最高🤣) 精神的にもとても安定しました。散歩に出かけてキレイな花に癒されたり、近くの川に住む魚や亀を眺めたり・・・
たまたま病院の近くに図書館があったので、たくさん本を読む事もできました。
酔っていては経験できない、とても平和で穏やかな世界に出会えました。
退院が迫ってくると、嬉しさと共に大きな不安に襲われました。
この先の生活の事も、断酒を続けていけるのか?ということも😰

なんだか切ないなぁ・・・😔
病院の近くに小さな公園があります。
いつも入院仲間と缶コーヒーを飲みながら雑談をしていました。
今でも時々その公園へ行きます。
みんなの事を思い出す為に・・・
退院前の気持ちを取り戻す為に・・・

入院する事で失ってしまう物も、もちろんありました。
でも僕は入院せずに断酒する事が出来たかどうか? それは分かりません。
もしかしたら、もっと大きな物を失っていたかもしれません。(終)
最後までお付き合い下さりありがとうございました😄
この記事は、2019年当時の経験に基づき書きました。
新型コロナウイルス感染拡大前の入院でしたので、現在は外泊や外出・面会などが、より厳しく制限されている可能性があります。
また、医療機関によって規則などが異なる場合があります。
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